本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
私の元旦は、尾道の香積山・福善寺(三谷雄海住職)の護摩法要に
始まります。御本尊の薬師如来様に今年一年の無事を願います。
住職は私の幼なじみです。子供の頃から、変わることの無いお人柄に
惹かれています。

護摩法要の様子(中央が三谷雄海住職)
薬師堂に入って、お経が唱えられ、太鼓と打ち物の鳴る中、
燃え盛る炎を見て、手を合わせているととても心が清浄になります。
今年も一年が始まりました。

薬師堂の前には、梵字の書かれた大根がお供えされています。
参拝するとこの有難い大根を家に持ち帰って、お雑煮を頂きます。
境内では、お寺のお世話の方々が紅白のお餅をついたり、大根加持の大根で
おでん、薬師堂の炎で温められたお酒も振る舞って下さいます。
とても有難いお正月の行事です。
酉年の「酉」は、物事の「実り」や、完全に熟した状態を意味する言葉だそうです。
なるほど、サンズイを当てれば「酒」、解るような気がします。
収穫が出来たなら感謝し、また種を植えて精進を重ねなさいという一年でしょうか。
お寺を出て、近くのショッピングセンターに行くと、こちらも
毎年の恒例行事『尾道ベッチャー太鼓』が披露されます。
江戸時代の昔、尾道に疫病が流行った時、それを打ち払う為に始まった
お祭りに、ベッチャー・ソバ・ショウキーの三人のご神体が出て、
市中を練り歩きます。

太鼓では、ベッチャー・ソバ・ショウキーが太鼓を打ち、その後、
尾道ベッチャー太鼓の皆さんが演目を披露されました。
お正月の太鼓の音は、腹に深く響いて、心地の良いものです。

今年も皆様の無事を願って、茶の湯の行事を続けて参ります。
本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
茶道具商級z中屋
檀上裕紀