2018年03月05日

第3回 おのみち国際交流茶会 レビュー

2018年3月4日(日)、尾道の古刹・光明寺(御藤良基住職)において、
第3回目となる、国際交流ボランティア フィーラス華(浜中喜久子会長)
主催、おのみち国際交流茶会が開催されました。

気温も上がり、4月上旬並みのうららかな春の陽気に恵まれました。
ベトナム、タイ、インドネシア、ネパール、オーストラリア他
からたくさん参加され、日本の文化と国際交流を楽しみました。
海外から参加の皆様は、自国の民族衣装を着て参加されたり、初めて
日本の着物を着たりして、世界各国の正装が一同に揃いました。

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まずはお茶席に入って、薄茶のお点前を見ながら、茶会の雰囲気を楽しんで
頂きました。お菓子を頂いてから、お抹茶を頂きます。
抹茶はすでに世界的に知られる日本を代表する飲み物となりました。
お点前座の道具に関しても、とても興味深くご覧になられました。
日本の茶の湯工芸は、世界的にも高く評価されている事が解かります。

お茶席を済まれた方は、次は水屋に移って亭主側を体験してもらいました。
今度は皆さんが茶席を担当し、日本のお客様にお菓子やお茶を運び出しました。
日本と自国の文化の違い、食事の違い、座り方などの所作の違いについて
話し合ったり、笑いあったり、とても和やかな雰囲気です。

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お菓子を運び出す練習の様子。着物がとても良く似合っています。

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バチックを着ているのはインドネシアの男性。
少し緊張ぎみ。お茶を運び出す練習をしています。

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こちらは、アオザイ(ベトナム)を着て、点て出しをしている様子です。
とてもスマートで綺麗な衣装です。


津軽三味線演奏

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本堂では、田岡隷山氏による津軽三味線が披露されました。
会場はいっぱいになって、合いの手や掛け声を入れて、とても好評でした。
田岡氏のトークも、お客さんを和ませて、良いステージでした。



ふたたび、お茶席の水屋へ。

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茶筅でお茶を点てる事は、日本でもなかなか経験できないようで、みなさんは積極的に
挑戦されました。回数を重ねる事に上達して、どんどん楽しくなっていきます。
「茶筅はどのようにして作られますか?」という質問もありました。
色んな国の人々と、様々な感受性。とても素敵な笑顔です。

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今回の国際交流茶会も、主客がともに茶会を創っていくような、一体となった
茶会でした。「茶とおもてなし」を通じて、お互いを尊重し、理解し合おうと
心を働かせるのが、茶の湯の原点かも知れません。
とても大切な「初心」を再確認することができたように思います。

会場を快くご提供頂き準備して下さいました光明寺様、普段より外国人支援活動を
続けられているボランティア・フィーラス華の皆様、津軽三味線の田岡隷山氏
素晴らしい取り合わせでお席を担当して下さいました席主様、お手伝いの皆様、
着物着付け担当の方々、ご参加下さいましたお客様方、海外の皆様に、
こころより感謝申し上げます。



posted by etchuya at 15:08| 茶の湯歳時記同好会