第二回目となる夜咄茶会が開催されました。
重要文化財の茶室の中で、和蝋燭を使った茶の湯です。
広島県内外、遠くは京都や滋賀からも参加され、いにしえの灯火の中、
幽玄の世界浄土寺夜咄に定員30名のお客様が参加されました。
濃茶席 梅の間

重文「梅の間」は、表千家流友愛会による濃茶席です。
待合には盆石が飾られ、夜咄の雰囲気でいっぱいです。
お席の床には払子が掛けられています

冬の夜の静寂な中、濃茶のお点前が始まります。点前座には、編み笠のツバのように
肩が衝いた茶入、「雪」という銘の茶杓が取り合わせられました。
「笠に降り積もる雪」といった水墨画のようなモノトーンの世界が表現され
味わい深いお席となりました。

方丈前庭園の様子
今回は、浄土寺の露路、露滴庵庭園、勅使門から方丈への庭の灯篭等
すべて蝋燭の灯りだけを使って、庭園をライトアップしました。

薄茶席 方丈
重文「方丈」は、各流派で構成される一盞会による薄茶席です。
お席の床には「般若」の能面が、蝋燭の灯に揺れています。


近年の茶の湯歳時記同好会の茶会では、男性のお客様も増えてきています。
このお席の正客は、浄土寺住職様。
紹鴎棚の脇には、胡銅の燭台が灯りとなっています。利休形の短
架とは異なった「キャンドル」は西欧風の雰囲気で、席主の長きにわたる研鑽と
茶風を表現しているかのようでした。

フランス料理会席 客殿
今回の会席は、茶会では初めてとなる「フランス料理会席」となりました。
尾道のレストラン、レスポワール・ドゥ・カフェの小泉真一郎シェフによる
夜咄の特別コースです。
お客様に料理の説明をするシェフの様子です。
フランス料理のメニューに対する想いも、茶の湯と共通するものがあります。
皆さんは、「フランス料理会席」をとても楽しんで頂いている様子でした。

9種のオードブル、尾道地海老のビスクスープ、サーモンマリネ
とフィレ肉のロティ、三次産のお米で作った米粉パンというコースです。

第2回夜咄茶会も無事に終了致しました。
茶の湯歳時記同好会では、日本のみならず世界の文化にも目を向けて
茶会を中心に企画して参ります。今後ともどうぞよろしくお願いします。